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中国、民主化への道? (119)

個人個人の考えの披瀝を力で抑え込む、かような事件を耳にするのは、何とも空しいものです。 そして、どんな些細な事件でも、一つ一つに目をつむることなく、その不当性を訴え続けることも肝要です。 反対に、そこまでしなければならない今の中国の指導部は、そんなにも脆いのか、と唖然とするばかりです。

中国首脳部を怒らせた「産経新聞」の記事 (8-20-18)

中国のばらまき外交批判した元教授、米メディアの電話取材中に連行

【北京】 中国政府を批判する公開書簡を先月発表した山東大学の元教授、孫文広氏が、米国営ラジオ放送局ボイス・オブ・アメリカ (VOA) の番組に電話取材で出演中、自宅に押し入ってきた治安当局者に連行された。 80 代の孫氏は 1 日、中国東部・山東省の済南にある自宅で VOA の中国語番組に電話出演していたところ、治安当局が突然押し入ってきた。 「また警察が邪魔しにきた」と孫氏は言い、侵入者は 8 人だと VOA に告げた。 「私の家に入ってくるのは違法だ。 私には言論の自由がある!」というのが、孫氏の最後の言葉だった。

中国では、習近平国家主席の個人崇拝を積極的に推進する共産党が批判的な人々の弾圧を強めており、それが生放送で浮き彫りになったかたちだ。 VOA によると孫氏は先月、習主席のアフリカ訪問に合わせ、アフリカでの中国のばらまき外交を批判する公開書簡を発表していた。 この公開書簡はインターネット上でも確認できるが、AFP 独自の事実確認はできていない。

孫氏は番組の中で、治安当局者に向かって「私の言っていることを聞け。 間違っているか?」と問いかけた。 さらに「国民は貧しい。 アフリカに金をばらまくのはやめよう。」 「こんなふうに金を浪費するのは、わが国や社会にとって無益だ」と侵入者たちに呼び掛けたところで、通信は途絶えた。 (Becky Davis)

- AFP 2018 年 8 月 3 日 -


「時代に逆行している」 習氏崇拝、中国で批判高まる

権力集中を進め、強固な権威を築いてきた中国の習近平(シーチンピン)国家主席の周辺がにわかに騒がしくなってきた。 習氏への過剰な礼賛が続く状況に個人崇拝との批判が噴出。 不満の拡大を懸念し、共産党は一部の政治宣伝を抑制するなどの対応に入った。 内外の課題処理に手間取り、側近の手腕を疑問視する声も出ている。

中国共産党の指導部や長老らは毎年夏、河北省の避暑地、北戴河に集まり重要案件を非公式に議論する。 3 日、記者が現地に入ると幹部が集まる施設周辺は交通が厳しく規制されるなか黒塗りの車が出入りし、地元関係者は「江沢民、胡錦濤元総書記らはすでにここに来ている」と話した。 (北戴河 = 冨名腰隆)

- 朝日新聞 2018 年 8 月 6 日 -


習氏に「絶対忠誠」訴え = 重要会議で確認か - 中国

【北京】 17 日付の中国共産党機関紙・人民日報は 1 面に、習近平国家主席に対する「絶対忠誠」を求める論評を掲載した。 対米関係が悪化する中、習氏の国政運営に不満が広がっていたが、今月前半に開催された非公式の重要会議で「習 1 強」体制の確認が行われた可能性がある。

論評は、習氏が軍トップである中央軍事委員会主席として軍改革を進め、反腐敗闘争で元制服組トップら軍高官を相次いで摘発したことなどを挙げ、「歴史的な成果を達成した」と称賛した。 また、建国の父、毛沢東らに使われた「領袖(りょうしゅう)」という呼称を習氏に使い、「絶対忠誠は勝利の基本だ」と指摘。 習氏を「核心」とする党中央に従うことや「世界一流の軍隊」の実現を訴えた。

この記事は、16 日に国営新華社通信が配信し、軍機関紙・解放軍報などにも掲載された。 習氏は「強国」を目指す方針を掲げ、強硬な外交姿勢を取ってきた。 米国との貿易摩擦が激化するにつれ、経済への悪影響を懸念する知識人らを中心に不満が広がっていたが、軍が習氏を支える方針を明確にした形だ。

- 時事通信 2018 年 8 月 17 日 -


「すごいぞ、我が国」自賛控える? 中国、国内の批判考慮

中国共産党の指導部や長老らが夏に集まり、当面の課題などを非公式に議論する北戴河会議が 8 月上旬に始まり、15 日ごろまでに終わった模様だ。 行き過ぎた個人崇拝や米国との貿易摩擦への対応をめぐって批判を浴びた習近平(シーチンピン)指導部だが、強国・大国路線を一部修正しつつ、党内の不満を抑え込んだとみられる。 15 日以降、国営メディアが 7 月末を最後に途絶えていた最高指導部の北京での動向を伝え始め、会議が終わったことが示された。

17 日付の人民日報は 1 面と 2 面を使い、軍の強化方針についての論評を掲載。 習氏に対し、建国の指導者毛沢東に使われてきた「領袖(りょうしゅう)」という言葉を使い、「絶対忠誠」を求めた。 会議前に出ていた指導部への異論を抑え込んだようだ。 米中の貿易摩擦が激化した 7 月ごろから習指導部への批判とみられる言動が広がり、指導部を一部入れ替えるとのうわさまで飛び交ったことから、会議は今年も注目を集めた。 党関係筋によると、米中通商紛争を巡る外交対応や、それに伴う今後の国内経済対策などを話し合ったとみられる。

会議を控えた時期に特に批判されたのは、中国の発展ぶりを強調してきた宣伝政策だ。 「そんなにすごいなら、なぜ米国との貿易戦争で苦しむのか」との声が SNS で上がり始めた。 プロパガンダ映画のタイトルにもなった「すごいぞ、我が国」という標語は主流メディアで使われなくなっており、同じ発音のまま一文字だけ変えた「利益(の追求)が国を害している」との皮肉が広まっている。 (北京 = 延与光貞)

- 朝日新聞 2018 年 8 月 18 日 -


少林カンフー発祥の寺、1,500 年の歴史で初の国旗掲揚

中国で宗教団体に対する政府の締め付けが強まっている。 中国伝統武術・少林カンフーの発祥地、河南省の嵩山少林寺は 8 月、長い歴史の中で初めて中国国旗を境内に掲揚。 政府非公認のキリスト教教会では強制的な閉鎖も相次いでいる。 少林寺の公式ホームページ (HP) によると国旗掲揚式は 8 月 27 日に開催。 当日は地元の共産党幹部や市当局者も参加した。

少林寺 1,500 年の歴史の中で国旗を掲揚したのは初めてといい、ネット上では「仏門にふさわしくない」、「党支部ができるのか?」といった戸惑いの声も上がった。 国旗掲揚の背景には、今年 2 月に施行された「改正宗教事務条例」があるとみられている。 中国の習近平(シーチンピン)指導部は、宗教活動が共産党の統治の正統性を脅かし、国家の安全に脅威を与えかねないとして、規制を強化している。 条例では新たに、宗教団体や信徒に「社会主義核心価値観の実践」と法律の順守を求める内容が盛り込まれた。 (上海 = 宮嶋加菜子)

- 朝日新聞 2018 年 9 月 17 日 -


再び始まった「習氏礼賛」 ミリオネア風の露骨な番組も

中国で習近平(シーチンピン)共産党総書記(国家主席)を礼賛するようなテレビ番組が相次いで放送され、話題を呼んでいる。 党内ではこの夏、個人崇拝を抑制すべきだとの声が高まったが、習氏への権力集中を支持する意見も根強く、宣伝戦略は手探りが続いている模様だ。 「昨年の共産党大会報告で、新時代の歴史的使命として習近平総書記が詳述したのは何?」 三択の問題に回答者が「四つの偉大」を選ぶと、正解ランプがともった。

湖南衛星テレビが 9 月末から 5 日連続で放送した「新時代学習大会」。 日本でも人気を博した「クイズ $ ミリオネア」に似た形式のクイズ番組だが、質問はすべて習氏の政治理念「習近平の新時代の中国の特色ある社会主義思想」に関するものだ。 企画した湖南省党委員会宣伝部は「テレビやネット媒体を活用して幅広い層に思想を伝える」と狙いを説明する。

国営中央テレビも「習近平総書記が故事を用いる」という番組を 8 日から 12 日連続で放送中。 習氏が演説などで引用した故事や古典を解説し、思想への理解を深めるのが目的という。 中国では今夏、習氏を個人崇拝するかのような宣伝に批判が高まり、習氏の顔写真入りの看板が一斉に消えたが、礼賛の動きが再び始まったとの指摘もある。

中国外交筋は背景の一つに、対立が深まる対米関係があるとして「トランプ大統領に向き合うため、習氏のリーダーシップを高める時だという意見が党内にある。 ただ、個人崇拝への懸念も根強い。」と語る。 番組について、SNS 上では「勉強になる」との評価がある一方、「持ち上げすぎだ」「時代に逆行している」などの批判も。 ただ、こうした否定意見はすぐに削除されている。 (北京 = 冨名腰隆)

- 朝日新聞 2018 年 10 月 14 日 -

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