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中国人政商が暴露、政府極秘文書は「偽造」 当局が発表

米国に逃亡した中国人実業家の郭文貴氏 (51) がネット上で共産党最高幹部の「腐敗疑惑」を告発している問題で、中国の重慶市公安局は 23 日、記者会見を開き、郭氏が「暴露」した中国政府などの「極秘文書」は偽造だったと発表した。 郭氏を偽造工作の「主犯格」と認定したうえで、実際にニセの公文書をつくったとして、41 歳の双子の男 2 人を 2 月に拘束したことを明らかにした。

発表によると、双子の男 2 人は昨年 5 月、郭氏が懸賞をかけて極秘文書を探しているとの情報を得て、金銭目的で郭氏に接触。 共産党や国務院(内閣)などの公文書 30 部余りを偽造した見返りに、郭氏は 2 人のために 5 千万ドル(約 54 億円)を出資して基金をつくることを約束したという。 郭氏は昨年 10 月、米ワシントンで開いた記者会見で、中国政府の極秘文書とする写真を示しながら、中国政府が公安関係者をひそかに米国に入国させ、情報収集させているとして、中国を厳しく非難した。 重慶市公安局は今後、米国当局と協力して調査を進めるとしている。

郭氏は昨年以降、習近平(シーチンピン)国家主席に極めて近いとされる王岐山(ワンチーシャン)国家副主席の親族の「腐敗疑惑」を繰り返し告発してきた。 重慶市公安局の記者会見には、外国メディアの出席も許可された。 郭氏による「文書偽造」を海外でも報道させ、郭氏の批判には根拠がないと印象づける狙いがあるとみられる。 (重慶 = 益満雄一郎)

- 朝日新聞 2018 年 4 月 24 日 -

前 報 (10-6-17)


中国式マルチ商法、数千万人が被害か 集団生活で洗脳

中国で「伝銷(チョワンシアオ)」と呼ばれるマルチ商法やねずみ講の被害が止まらない。 伝銷組織は集団生活でメンバーを洗脳し、金を吸い上げる。 中国政府の摘発に抗議する組織も出現しており、習近平(シーチンピン)政権にとって無視できない社会問題となっている。 中国南部の広西チワン族自治区南寧。 「開発プロジェクトに投資する」とうたって出資者を連鎖的に集める伝銷組織が多く、あちこちで勧誘活動をしている。

「皆さんはここに来る前、南寧に伝銷組織があると聞いたでしょう。 でも国はこの街を『全国文明(社会が高水準に発展して文化的な)都市』に指定した。 どちらがウソですか?」 市内の「広西計画館」で、かっぷくの良い東北なまりの男が熱弁を振るっていた。 同館は都市の発展ぶりや将来計画を宣伝する公的施設。 架空の開発事業を信じ込ませるには格好の場所とみた伝銷組織が連日、勧誘に利用する。

土産物店が並ぶ商店街も勧誘場所の一つだ。 ある店のテーブルに、表紙に習近平国家主席の写真が載った「新時代の証し 中国の夢は私の夢」という本が置かれていた。 伝銷の勧誘でよく使われる出版物だ。 記者が客を装って話しかけると、店主は「江蘇省から 4 年前に来て、投資で大金を手にした」、「資金は国が管理する。 私たちは国に守られている。」と出資を勧めてきた。 だが具体的な出資方法や利益についてはあいまいな説明に終始した。 (南寧〈中国広西チワン族自治区〉 = 平賀拓哉)

- 同 上 -


重慶市前トップに無期懲役 29 億円の賄賂受ける 中国

中国メディアによると、天津市第 1 中級人民法院(地裁に相当)は 8 日、計約 1 億 7 千万元(約 29 億円)の収賄罪に問われた共産党重慶市委員会前書記の孫政才被告 (54) に無期懲役の判決を言い渡した。 政治的な権利をはく奪し、個人の全財産も没収する。 孫前書記は判決を受け入れ、上訴しない意向を示した。 同法院は「受け取った賄賂は巨額で、国家機関の秩序を著しく害した」と述べた。 報じられた判決内容によると、孫前書記は北京市の区書記だった 2002 2年から 17 年にかけ、職権を利用して企業や個人に不正な便宜をはかり、計 1 億 7 千万元余りの賄賂を受け取った。 (北京 = 延与光貞)

- 朝日新聞 2018 年 5 月 8 日 -


中国大手保険会社元会長 1.2 兆円詐取で懲役 18 年の判決

中国・上海の中級人民法院(地方裁判所に相当)は 5 月中旬、中国の大手保険会社、安邦保険集団の呉小暉・元会長氏に対して、詐欺と職権乱用の罪で懲役 18 年の実刑判決を下した。 さらに、呉氏が投資家から 652 億元(約 1 兆 2,000 億円)を詐取したとして、呉氏の個人資産 105 億元(約 1,800 億円)の没収を命じたことが分かった。 いずれも過去最高の記録的な額となった。

呉氏は浙江省温州市郊外の農家の家に生まれ、高校卒業後、隣町の平陽県工商局に入ったが、1990 年代に公務員を辞めて、手提げバッグの製造・販売商売を始めた。 その後、結婚したが、その相手が同省杭州市長の娘だった。 そのコネを生かして、浙江省寧波市で自動車販売を始め、大きな業績をあげ、中国の 10 大元帥の 1 人で、元上海市長だった陳毅将軍の息子と知り合った。 その縁で、トウ小平一族に食い込み、トウ小平の孫娘と知り合って、妻と離婚した後、結婚した。 呉氏は中国の名門家族の一員となり、その血族の影響力をバックに、ビジネスを拡大し、保険業界に進出した。

中国国営新華社通信など政府系メディアによると、呉氏は安邦集団やその子会社に対して、財務諸表の改竄を指示し、業績が上がっているようにみせかけ、保険監督当局から高利回りの投資型保険商品の販売許可を得た。 それを使って、呉氏は投資を募り、652 億元(約 1 兆 2,000 億円)の資金をだまし取ったという。 これにより、呉氏は安邦集団の事業拡大に成功し、わずか 10 年の間に業界 2 位の企業に急成長した。 呉氏といえば、米名門ホテル「ウォルドルフ・アストリア・ニューヨーク」などの海外での巨額な買収で知られるが、その資金源は投資家から詐取した資金だった。

この時期には、すでに呉氏とトウ家の関係も冷え切っており、呉氏の派手な女性関係も影響して孫娘と離婚。 これを機に、当局が呉氏のビジネスへの調査を開始しており、財務上の不正が次々と明らかになり、呉氏の逮捕へとつながった。 今年 2 月には中国の保険監督当局に当たる中国保険監督管理委員会(保監会)が安邦集団を一時的に公的管理下に置くと発表。 3 月には呉氏の裁判が開始され、5 月には判決が下されたことになる。

安邦集団が公的管理下に置かれてからわずか  3 カ月の間に、会長だった呉氏への判決が下されるという異例ともいえる動きについて米政府系メディア「ラジオ・フリー・アジア (RFA)」は中国指導部関係者の話として、「習近平国家主席が呉小暉氏の案件について、『迅速に処理するよう』指示した」と伝えている。

- News Post/Seven 2018 年 5 月 27 日 -


中国の元保険監督トップ、約 3 億円収賄か 公判で認める

中国の保険業を監督する中国保険監督管理委員会(保監会)トップ(閣僚級)だった項俊波・元主席が収賄の罪で起訴され、公判が 14 日、江蘇省常州市で始まった。 国営新華社通信が伝えた。 同市人民検察院によると、項氏は 2005 - 17 年、中国農業銀行会長や保監会主席などの職権を利用し、関係者の事業採択や貸し付け、昇進などを助け、1,942 万元(約 3 億 3 千万円)あまりの財物を受け取ったとされた。 項氏は公判で罪を認めた。 (上海 = 福田直之)

- 朝日新聞 2018 年 6 月 15 日 -

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