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脱北者 : ラオスで少年少女逮捕、韓国大使館面会せず

脱北した少年少女 3 人がラオス当局に逮捕され、北朝鮮に強制送還される危機に陥った。 しかし現地の韓国大使館は 3 人からの支援要請を無視し、これまで一度も面会を行っていないことが明らかになった。

日本の脱北者支援団体の「北朝鮮難民救援基金」の加藤博事務局長は脱北少年少女 3 人の身分を公開して支援を訴えた。 加藤氏によると現在ラオスの首都ビエンチャン郊外の拘置所に拘束されているのは 14 歳のチェ・ヒャンさん(女)、12 歳のチェ・ヒョク君(男)兄弟と、17 歳のチェ・ヒャンミさん(女)の 3 人。

3 人は昨年 11 月に中国からタイに向かうためにメコン河を渡りラオス国境警備隊により逮捕、3 カ月の刑を宣告され拘置所に収監された。 ヒャンさんとヒョク君は咸鏡道会寧出身で 1999 年に母親が餓死すると親せきの家を転々とし、他の孤児たちと豆満江を渡った。 その後中国で活動する宣教師たちの支援で韓国に向かうためにタイ行きを決意したという。 咸鏡道茂山出身のヒャンミさんは飢餓に苦しみ母親と 2001 年に脱北したが母は誘拐されて売り飛ばされ、弟とも生き別れになった。

3 人は密入国罪で 3 カ月の刑を受けた後、服役を終えたが現在も保護という名目で拘置所に捕らえられている。 加藤氏は「北朝鮮大使館の職員が来て子供たちに激しい侮辱と脅迫を行った。 3 人は北に送られることを恐れ精神的にパニック状態だ。」と語った。

加藤氏は「3 人が逮捕されてから米国や日本政府、国連難民高等弁務官事務所、各国の人権団体に支援を訴えている。 現在の状況が続けば強制送還されるのは明らかだ。」と語った。 現地の韓国人たちは 3 人が逮捕された当時と、その 3 カ月後の 2 回韓国大使館に支援を要請したという。 しかし加藤氏によると韓国大使館は「分かった」と返事をしただけで 4 カ月が過ぎても一度も面会に訪れていないという。 - - - - - 東京 = 鄭権鉉(チョン・グォンヒョン)特派員

- 朝鮮日報 4 月 13 日 -


脱北者 : ラオスで逮捕された少年少女から SOS の手紙

ラオスの首都ビエンチャン郊外の拘置所に収監されている 3 人の脱北少年少女たちが 7 日、拘置所の鉄条網の中から現地の後援者に支援を要請する手紙を送った。 北朝鮮大使館関係者から激しく追及された後に書いた手紙で、切実な心情が表現されている。

◆ チェ・ハンミさん (17) の手紙

おじさん、こんにちは。 4 月 6 日午後 2 時半ごろに朝鮮大使館から人が来てわたしたちを尋問しました。 そこでわたしは「死んでも北朝鮮には帰らない。 韓国人だ。 全部忘れた。」と叫びました。 もし北朝鮮に送られたら死にます。

おじさんはわたしたちに悪いことはしていません。 (おじさんは)わたしたちの親せきや実の父でもありません。 もし本当に北朝鮮に送られたら生きる希望はありません。 チェ・ヒョクとチェ・ヒャンは弟妹なのでわたし一人で生きるつもりもありません。 二人の面倒を見るという約束を守るために、おじさんにわらをもつかむ思いで手紙を書きました。

◆ チェ・ヒャンさん (14) の手紙

おじさん、わたしたちも広く知られることは望みませんが、北朝鮮に帰る以外なら、公開されることどころか、地獄に行くことだって構いません。 4 月 6 日に北朝鮮大使館から人が来ました。 脅迫するかのように侮辱し、声を張り上げ、共産党の配慮がどうのこうのと言いながら。 あんな党の配慮なんかいりません。

どうか誰でもいいですからわたしたちに自由をください。 駄目ですか? わたしたちは自由を求めてここに来ました。 そしてそのために死ぬかもしれない不幸な子供たちです。 もし誰かが自由を与えてくれたなら、その恩は一生忘れません。 どうか北朝鮮にだけは行かせないでください。 お金を使って助けてくれたなら、いつかそれ以上にたくさんのお金と愛をお返しすることをキリストの名で誓います。 神様はご存じです。 そしてわたしたちを殺そうとする人たちを許さないでしょう。

◆ チェ・ヒョク君 (12) の手紙

アメリカのおじさん、こんにちは。 わたしたちがここにいることを北朝鮮は知っています。 北朝鮮人が尋問に来て、勝手に書類を作って持っていきました。 もしおじさんが助けてくれなければぼくたちは皆死にます。 なぜなら北朝鮮には帰りたくないからです。 帰っても一生刑務所ですから。 救ってくれたら、大きくなって必ずお礼をします。 本当に自由に生きていきたいです。 助けてください。 2007 年 4 月 6 日夜チェ・ヒョクより。 自由。 自由。 自由。

- 同 上 -


脱北少女らが「自由になり勉強したい」 刑務所から手紙

脱北者支援団体・北朝鮮難民救援基金の加藤博理事長が、北朝鮮を脱出してラオスの首都ビエンチャンの刑務所に収容されている 12 - 17 歳の少年少女 3 人が書いた手紙を公表した。 このほど東京都内で記者会見し、改めて早期釈放を求めた。

同基金のメンバーが 7 日に 3 人と面会し、手紙を受け取った。 咸鏡北道出身の少年 (12) は「北朝鮮の人間が来た。 帰国すれば一生収容所入りだし、拒否すれば殺される。 神様助けて。 自由になって勉強したい。」と書いている。 6 日に駐ラオス北朝鮮領事が面会に訪れ、ラオス政府に引き渡しを求めたため、3 人は強制送還の恐怖におびえ、助けを求める手紙を書いたという。

3 人は咸鏡北道出身の姉 (14) と弟 (12)、17 歳の少女。 01 - 02 年に中国に脱出し、メコン川を渡ってタイ入りしようとした昨年 11 月、ラオスの国境警備当局に逮捕され、不法入国罪などで 3 カ月の禁固刑となった。 刑期が終わっても釈放されていない。

- 朝日新聞 4 月 14 日 -


脱北者 : ラオスの少年少女 3 人、米国が受け入れへ

米国務省が、現在ラオスに収監されている脱北少年少女 3 人の米国への受け入れを進めていることが明らかになり、その結果が注目されている。 今後、脱北少年少女らの米国行きが成功した場合、昨年 5 月に初めて北朝鮮難民 6 人が米国に入国して以来、脱北者の米国行きが外部に明確に伝えられる初めてのケースになる。

これまで脱北者らの米国入りは、昨年 5 月以降も 1、2 回あったと伝えられているが、米政府は脱北者らの身辺保護のため、身元はもちろん、米国への入国事実の有無も伏せてきた。 ワシントンの北朝鮮人権運動関係者らは、現在北朝鮮人権法により、難民の資格で米国に入国した脱北者は最大 40 人に上ると推定している。

今回の脱北少年少女ら 3 人の場合、米政府が積極的に動けば米国行きに大きな問題はないものと見られる。 それは、米政府は安全保障上の問題を理由に、身元が不確実な脱北者の入国に関しては慎重な姿勢を取っているが、ラオスに収監されている少年少女 3 人にはこうした安全保障上の懸念がなく、人道的観点からも十分に米国が動くだけの理由があるためだ。

これと関連し、ワシントンの自由アジア放送 (Radio Free Asia) はこの日、「4 カ月にわたる収監生活で精神的、肉体的に疲労している脱北少年少女らの安全のため、米政府が多くの努力を傾けている。 脱北少年少女の問題は数日以内に前向きな方向で解決するだろう。」と伝えた。

また、朴宰鉉(パク・チェヒョン)駐ラオス韓国大使も本紙との電話インタビューに対し、「現在、脱北少年少女らの安全のため、公式、非公式を問わずあらゆる外交チャンネルを稼働させている。 韓国政府はこの問題の重要性を十分に認識し、最善を尽くしている。」と述べた。 また、これまで韓国大使館側が一度も脱北少年少女らに面会したことがないとの指摘に関し、朴宰鉉大使は「脱北少年少女らは北朝鮮国籍であるため、大使館側で公式に動くのには制約があった」と説明した。

なお、ラオス政府が脱北少年少女らの釈放金として 1 人当たり 1,000 ドル(約 11 万 9,250 円)を要求していることに関し、ワシントンの北朝鮮人権運動関係者らは「釈放金で問題を解決するのは、非常に良くない先例を残すことになる」とし、否定的に受け止めている。 さらにディフェンスフォーラムのスーザン・ショルティー代表も「ラオス政府の行為は、政府レベルでの人身売買行為にほかならない」と非難した。

また、日本の脱北者支援団体である北朝鮮難民基金のリサ・コラカーチオ氏も「釈放金で今回の事態を解決すれば、今後ラオス人らによる脱北難民の検挙を煽る結果を招く可能性がある」と懸念を示した。 - - - - - ワシントン = 許容範(ホ・ヨンボム)特派員、香港 = 宋義達(ソン・ウィダル)特派員

- 朝鮮日報 4 月 14 日 -


ラオス政府、近く脱北少年少女 3 人を釈放か

ラオス政府が現在収監中のチェ・ヒャンミ (17) さんら 3 人を北朝鮮に送還しないまま近く釈放することが 15 日に明らかになった。 韓国政府関係者がラオス政府に確認したところによると、「本人の意思を尊重して人道的次元で処理するとの回答を得た」という。 これまでチェさんら収監の事実を否定してきたラオス政府が「人道的次元」での処理を表明したことから釈放が近いとみられる。

一方ラオス国内の拘置所に収監されているチェ・ヒャンさん、チェ・ヒョク君、チェ・ヒャンミさんら 3 人を昨年 12 月から支援してきたキム・ヒテ宣教師は朝鮮日報とのインタビューで、「3 人は空腹、暑さ、強制送還への恐怖という三重苦で苦しんでいる」と述べた。 キム宣教師はこれまで 3 人と 50 回以上面会し、その実情を国際社会に知らせてきた。

- 3 人の現在の状況は。

「収容所では 1 日に 2 食しか与えられないので空腹で苦しんでいる。 しかし現在は北朝鮮に送還される可能性はないようだ。 国際的な関心が高まったからだ。」

- どこの国へ行くことを望んでいるのか。

「最初は米国行きを希望していたが、今は早期の韓国行きを希望している。」

- なぜ今も釈放されないのか。

「昨年 11 月に捕らえられた 3 人は違法密入国で 3 ヶ月の刑を受けたが、未成年者で保護者が引き取らなければ釈放できないとラオス当局は説明している。」 - - - - - ビエンチャン(ラオス) = 宋義達(ソン・ウィダル)特派員、李河遠(イ・ハウォン)記者

- 朝鮮日報 4 月 16 日 -


脱北者 : ラオス、脱北少年少女 3 人を釈放

ラオスの拘置所に拘留されていたチェ・ヒャン、チェ・ヒョク兄妹とチェ・ヒャンミちゃんら脱北少年少女 3 人が 24 日昼に釈放され、駐ラオス韓国大使館に保護された。 韓国大使館の高位関係者は「本人らの意志を最大限尊重し、関連手続きを経た後、近日中に韓国か米国に行けるようになるだろう」と語った。 脱北少年少女らは、昨年 11 月末から密入国の容疑で約 5 カ月間にわたり拘留され、蒸し暑さと長い拘留生活で健康状態が悪化したと伝えられている。

また脱北少年少女らは、今月初めに行われた北朝鮮大使館関係者との面談以降、北朝鮮への強制送還を懸念し、韓国行きを望むとの意志を表明していたが、現在は当初の希望通り米国行きを望んでいると伝えられている。 - - - - - 香港 = 宋義達(ソン・ウィダル)特派員

- 朝鮮日報 4 月 25 日 -

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