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我が町 - 新宿ストリート (2)

やはり、新宿で話題に上がるのは、まさしく「国際都市」に変貌する姿です。 多民族共生の良きモデルとなることが期待されます。


外国人 400 人が一斉デモ 差別撤廃と安定雇用求める

外国人に安定した雇用と差別撤廃を求めたデモ「マーチ・イン・マーチ」が 5 日、東京、大阪、名古屋、福岡で一斉にあった。 ヒンディー語、スペイン語などで書かれた、むしろばたを掲げ、20 カ国以上の約 400 人が「外国人を使い捨てにするな」などと訴えた。 東京では、新宿区の柏木公園に大学や英会話学校で教える欧米人や、自動車や弁当工場で働くブラジル人、東南アジア出身者ら約 300 人が集まった。 同公園から約 1 キロを行進した。

主催者が 60 年代の米国で、黒人に対する差別撤廃を求め闘ったことにならい「外国人差別を無くすため、日本でも市民権運動を始めることを宣言する」とあいさつ。 不安定な賃金で、明日の雇用が不安な状態なのは、外国人労働者も派遣、契約社員などで働く日本人も同じで「協力して頑張ろう」と訴えた。 外国人を雇う雇用主の中には、社会保険に加入させない例が多く、「社会保険に入れて」とも求めた。

昨年 7 月に、日本での人種差別の実態を調査するため、国連人権委員会の特別報告者が日本を公式訪問。 中国、韓国出身者のほか、南米、東南アジアなどからの移住労働者らに様々な差別があるとして、日本政府に外国人差別を禁止する法を制定することなどを求める内容の報告書を、国連に提出している。

- 朝日新聞 平成 18 年 3 月 5 日 -


新大久保駅で救助死、韓国人留学生しのぶ映画完成

JR 新大久保駅構内

東京・JR 新大久保駅で 01 年 1 月 26 日、ホームから落ちた男性を助けようとして写真家の関根史郎さん(当時 47)とともに亡くなった韓国人留学生李秀賢(イ・スヒョン)さん(同 26)をしのび、日韓の懸け橋となることをめざした李さんの青春を描いた日韓合作の劇映画「あなたを忘れない」が完成した。 今月 27 日から全国で公開される。

12 日夜には主題歌をつくった槇原敬之さんら映画にかかわった日韓のミュージシャンが出演し、音楽好きだった李さんにささげるチャリティーコンサートが東京・九段の日本武道館で開かれ、韓国釜山在住の李さんの両親や映画の花堂純次監督、日韓の出演俳優らが壇上であいさつした。

李さんの母辛潤賛(シン・ユンチャン)さん (56) は「事故の後、どうやって生きていけばいいのかと思うほどつらかったが、多くの人に励まされた。 これからも映画の題のように、みなさん秀賢を忘れないでください。」と語った。 映画は、李さんが日韓スポーツ交流の仕事につく夢を抱いて日本に留学した 1 年間の軌跡をたどった。 音楽を通じて日本人少女と出会い、恋に落ちる、という事実と異なる創作も織りまぜ、日韓の若者の心の触れあいや家族愛も描いた。

ホームから転落した男性を助けだそうと飛び降りたが間に合わず、近づいてくる電車に立ちはだかり手を広げる李さんを、ヘッドライトの光が包む - -。 事故はそんなふうに描かれた。 事故をきっかけに、李さんのようなアジア各国からの就学生・留学生を援助する奨学金ができた。 昨年には、李さんと同じ日本語学校に通う韓国人留学生が、新大久保駅で転落した女性を助けたこともあった。

企画・製作したプロデューサー三村順一さんは「なぜ李さんが異国の地で自分の命を散らしてまで見ず知らずの人を助けようとしたのかを描きたかった」と話す。

- 朝日新聞 平成 19 年 1 月 12 日 -


「勇気忘れない」 韓国学生ら駅で救助死 6 年 映画試写

東京・新宿の JR 新大久保駅で 01 年、線路に落ちた男性を助けようとした韓国人留学生李秀賢(イ・スヒョン)さん(当時 26 )と横浜市のカメラマン関根史郎さん(同 47)が犠牲になった事故から、26 日でまる 6 年。 都内では同日、李さんをモデルに作られた映画「あなたを忘れない」の試写会があり、天皇、皇后両陛下と遺族が出席。 約 700 人の関係者と共に故人をしのんだ。

港区虎ノ門 2 丁目のニッショーホールであった試写会後の会見では、李さんの母親の辛潤賛(シン・ユンチャン)さん (57) が、皇后さまから「命を落とされて残念ですが立派な息子さんですね」と慰めの言葉を受けたことを明かし、「みなさんに感謝したい。 息子は日本と韓国がより近い国になることを祈っていた。」と話した。

また、花堂純次監督によると、両陛下は「大事な仕事をしていただきましたね。 この映画が日本と韓国の橋渡しのいいスタートになるといいですね。」と声をかけたという。 両親はその後、JR 新大久保駅を訪れて献花台に花を供え、事故が起きた時刻とほぼ同じ午後 7 時すぎ、現場のホームで手を合わせた。 映画「あなたを忘れない」は 27 日から全国で公開される。

◇ ◇ ◇

李さんと関根さんの行動は、多くの人の記憶に刻まれ、今なお、影響を与え続けている。 2 人の姿に勇気づけられ人生の転機を得た人や、遺族への見舞金から生まれた奨学金で将来を切り開いた後輩も、この日、改めて犠牲者に思いをはせた。 長崎県内の大学を 3 月に卒業する中国人留学生、朴英愛(ぼく・えいあい)さん (27) は今回、追悼の催しに初めて出席した。

朴さんは兵庫県の日本語学校生だった 02 年、李さんの死後に設けられた「エルエスエイチアジア奨学会」の奨学金を受け、大学に進学。 当時、生活費はアルバイト代でまかない、余裕はなかった。 「奨学金で教材を買い、大学入学金の準備にあてることができた」と振り返る。

遺族への見舞金から奨学金が生まれ、その後も有志の寄付に支えられながら計 281 人の学生を支えてきたことを昨年、知った。 朴さんは「奨学金は、李さんと両親から生まれた優しさの連鎖。 お世話になった私もまた、他人に優しさをつなげていきたい。」と話す。

東京都小平市の在日韓国人、安俊暉(あん・としあき)さん (63) は「亡くなった 2 人が自分を前に向けてくれた」という。 6 年前、仕事の失敗や家庭の不和が重なり、夢だった詩集の刊行も出版社に断られ、すべてが行き詰まっていた。 そんなある日、居合わせた JR 高田馬場駅のホームから男性が転落。 2 週間前の李さんの事故が頭をよぎった。 気付くと線路に飛び降りていた。 男性は無事だった。 「1 人の命を救えたことで、自分の未来を信じる気持ちになった。」

再び、出版社に手紙を書き、電話をかけて面会を求めた。 翌 02 年末、詩集が書店に並び、05 年には 2 冊目を出版。 「私はあの事故で転機を得た。 2 人の命を大切に思いながら生きていきたい。」

- 朝日新聞 平成 19 年 1 月 27 日 -


高層マンション 今後 3 年間で続々完成 07 年以降 522 棟

20 階建て以上の「超高層マンション」の建設ラッシュが起きている。 不動産経済研究所によると、3 月末時点で建設中、または計画がある物件が全国で 522 棟(約 16 万戸)にのぼるという。 このうち地価が上昇傾向にある首都圏に 330 棟が集中している。 首都圏では 06 年度までに建設された超高層マンション総数が約 430 棟だったが、一気に増えることになる。

全国で超高層マンションの完成数はここ 3 年は毎年 90 棟程度だったが、07 年には 149 棟に増え、その後も 08 年に 133 棟、09 年に 126 棟と高水準が続く見通し。 首都圏では都市の再開発で建物の建ぺい率の規制が緩和されている「緊急整備地域」がある東京都港区に 44 棟、東京都新宿区に 24 棟が集中する。 西新宿に予定されている高層マンション 2 棟(2,500 戸)は高さ 245 メートル、66 階建てで日本一の高さになる予定だ

首都圏に次いで建設中・計画中の超高層マンションが多いのは近畿圏(110 棟)。 うち大阪市内が半数の 57 棟を占める。 年 20 棟ペースで完成していたが、07 年以降は年 30 棟ペースに増える見通し。 大阪市中央区には 09 年に 209 メートルの 54 階建てが完成する。 ほかの地方では、福岡県で 19 棟、愛知県で 13 棟が計画されている。

同研究所は「都市部では再開発事業などで大規模開発が可能になっており、利便性が高い場所に建つ物件が多く、人気を集めている」と見ている。

- 朝日新聞 平成 19 年 5 月 20 日 -


家電「新宿の陣」 ヤマダ電機が開店、値引き合戦激化へ

家電量販で最大手のヤマダ電機が 16 日、新宿駅東口に大型店をオープンした。 昨年 10 月に池袋で開いた国内最大級の店舗に続く「駅前」攻勢だ。 ヨドバシカメラやビックカメラといった都市型店の出店、値引き競争は激しさを増している。

ヤマダ電機 LABI (ラビ)新宿東口館は、地下 2 階地上 9 階建て。 外壁には大型のディスプレーが据えられている。 売り場面積は約 8 千平方メートル。 ドライヤーや化粧品、美容家電を集めたフロアのほか、ピンク色のノートパソコンを集めたコーナーなど女性を意識した売り場が特徴だ。 一宮忠男社長は「新宿には(競合 2 社が)対応できていない層がある」とし、女性の顧客層を広げて、年 500 億 - 600 億円の売り上げを目指す。

群馬県が地盤のヤマダは地方の郊外店に強かったが、近年は都市型店舗「LABI」を渋谷や池袋に出店させており、新宿は 17 店目。 前年度は連結売上高が家電量販店初の 2 兆円を超える見通しだ。 ビックの拠点の池袋に面積 2 万 3 千平方メートル規模で出たのに次ぎ、ヨドバシが本拠とする新宿にも乗り込むことになる。 来年は新宿西口にも新店を開く予定だ。 今後も「マーケットさえあれば出店を続ける(一宮社長)」という。

新宿駅周辺では、ヨドバシが 2 店、ビックが 3 店を構える。 ヤマダの出店にヨドバシは「新宿の集客力が増せば我々にもチャンス。」 ビックも「従来以上にマーケットが拡大する」と表向き歓迎姿勢だが、競争は熱を帯びている。

ビックは 14 日から、近くの小田急百貨店とあわせて 5 千円以上の買い物をすると、旅行やテレビが当たるキャンペーンを始めた。 ヨドバシは 2 月に新宿区内の東京厚生年金会館の土地、建物を約 120 億円で落札。 カメラの博物館の開設などを検討しているが、新たな大型拠点として出る可能性もある。

現金値下げや「ポイント還元」を増やしての実質値引き合戦も強まりそうだ。 ヤマダとビックが競合する池袋では 10% 程度のポイント還元が、交渉次第で 20% 以上に増えたケースも出ている。 ポイントの増発は経営を圧迫する。ポイントが使われる場合に備えて「引当金」を積む必要があり、財務の悪化につながる側面もある。 エコポイントの需要も一巡したといわれ、「他店より 1 円でも安く」という消耗戦による悪影響は避けられない。

流通業界に詳しいコンサルティング会社 A・T・カーニーの後藤治パートナーは「行き過ぎた安売り競争は小売業者の淘汰が進み、長い目で見て消費者の選択肢が狭まることになりかねない」と話す。(南日慶子)

- 朝日新聞 平成 22 年 4 月 16 日 -


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