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レトロ着物でモダン金沢 観光客にレンタル人気

#アンティーク #インスタ映え

大正から昭和初期にかけて作られたアンティークの着物をレンタルして、金沢市内を観光する女性が増えている。 後押しするのが、写真投稿アプリ「インスタグラム」。 現代の着物を借りて撮影すると、友人や知人と似た写真になることがある。 「インスタ映えする他と違った写真を撮りたい」と思う人が増えていることが背景にあるようだ。

レンタル店「はれまロマン(金沢市尾山町)」で、「はれまパック(4,860 円)」を申し込めば、一日、アンティーク着物を借りられる。 幾何学模様やかすりを入れた花柄など、職人の織りと染めが施された 150 着の中から一着を選べる。

4 月、友人と旅行に来た大阪市の曽我部愉理さん (24) は、オレンジ色の梅の花をちりばめた昭和の着物を借りた。 「現代の着物は柄が派手すぎる。 アンティークは色鮮やかだけど柄がシンプルなのがいい。」 着付けを終えると、早速、スマートフォンやデジタルカメラで記念撮影をした。

インスタグラムで「#金沢着物レンタル」と検索すると、利用客やレンタル店による投稿が 7 百件以上見つかる。 はれまロマンの清水三晴店長は「最近の着物は派手で最初は目をひくが、最終的に量産品にはない柄や色合いのアンティーク着物を選ぶ人もいます」と話した。

レンタル店「心結(ここゆい、金沢市本町)」の越田晴香店長は「中古の着物を販売する人たちから、アンティーク着物を購入する 20 - 30 代の女性が全国的に増えていると聞きます」と話す。 心結は昨年 10 月から、「大正ロマンヘアセット」付きのアンティーク着物のプラン(10,584 円)を始めた。 4 月はレンタルした約千人の客のうち、1 割がこのプランを選んだ。

「テレビドラマを見て、大正や昭和の着物がかわいいと思う若い女性が増えています。 量販品は全国どこのレンタル店でも着られるけど、アンティークは一点ものなのでよいという声もよく聞きますね。」 越田さんは、石川県立歴史博物館や金沢文芸館などを撮影スポットとして勧める。 「アンティーク着物でれんがの建物の前に立つと、兼六園などとはまた違った趣の写真が撮れます。 金沢を楽しんでください。」と話していた。 (堀井聡子)

(中日新聞 = 5-13-18)

ご当地婚いらっしゃーい 古い街並み・城でウエディング

昔ながらの街並みや有名な城の前でお世話になった人や地元の人たちから祝福されたい - -。 そんな「ご当地婚」が金沢をはじめ、各地の観光地で人気だ。 ホテルの宴会場や結婚式場でのお披露目とはひと味違った舞台設定が、人生の門出にこだわるカップルにうけている。

■ 金沢の茶屋街、花嫁行列人気

金沢市中心部の「ひがし茶屋街」。 5 日、はかま姿の新郎と打ち掛けの新婦を先頭に、20 人ほどの行列が城下町の風情漂う一帯を練り歩いた。 偶然出くわした「花嫁行列」に観光客から「おめでとう」と声が飛ぶ。 主役の小嶋克弘さん (31)、真奈美さん (27) = 金沢市 = は「桜が咲く季節にここで式を挙げようと 1 年前から決めていました」と笑顔で話した。

取り仕切った結婚企画会社「金澤 syugen (シュウゲン、金沢市)」によると、東日本大震災以降、「大人数の派手な式は控えたい」という希望が増え、今は茶屋街を中心にほぼ毎週末、花嫁行列が組まれる。 「和服が似合う街での『和婚』。 そんな PR が口コミやインターネットで広まってきた。」と担当者。

岐阜県白川村に住む三輪了(さとる)さん (31)、優紀さん (26) 夫妻も一昨年秋、金沢で式を挙げた。 2 人でデートした思い出の場所。 「自分たちらしさをめざしたらここに行き着いた。」 披露宴も開かれるお茶屋「十月亭」で接客する峪(たに)陽子さん (45) は「観光客も一緒にお祝いするので、街が盛り上がる」と話す。

日本三名園「兼六園」でも 2 月、結婚式があった。 美容師や貸衣装業者らが昨年 9 月につくった「金澤ウェディング協同組合」が企画した。 県の条例で屋外での式や宴会は禁じられているため、料亭を利用した。 こうした挙式は招待客 20 人程度と小規模で、衣装や写真に費用をかけても総額が抑えられるのが特徴だ。 金沢のホテルでは 60 人規模で 300 万円が相場だが、2 - 3 割は安いという。

(朝日新聞 = 4-14-14)

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