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やっぱり、「インタラクティブ」

海外と仕事をしていると、パソコン及びインターネットの有り難さを身をもって感じます。 通信手段としての e-メール、書類や情報を交換する為のインターネット上のウェブサイト。 事実、重いカタログを数千円もかけてクーリエで送ることが殆ど無くなったことだけでも、格段に経費を下げることが出来ています。 勿論、最大の利点は、ほぼ時間差無しに相手先と全く同じ書類と情報を持ち合えることです。 唯、この話題は別の機会に譲るとして、本題に入りましょう。

どうして、「インタラクティブ」などとカタカナ文字が使われるようになったのかは知りません(確かに「能動的双方向性」と言うよりは簡単です。)が、やっぱり、コミュニケーションの「インタラクティブ」性が、仕事だけではなく、今後、一般の社会や生活も大きく変えるキーになるものと考えています。

居間の一方の角に堂々と鎮座する大型テレビ、そして夕食後、テレビの人気番組 - - 例えば「8 時だよ! 全員集合」をどうしても思い出してしまいます。 - - を仲介とした一家団欒。 確かに、幸せな思い出ではありますが、何故か、当時、ぼんやりとではありましたが心の落ちつかなさも感じたものでした。 今考えると、その理由は、やはりこの「一方通行の伝達」だったのでしょう。 出演者のアドリブに、お茶の間の視聴者が即座に応えることが出来たら、もっとエキサイティングな番組になったのではないかと、ちょっと心をよぎりました。

勿論、「一家団欒」のあの雰囲気は、それなりに大切にしなければいけないのでしょうが、それぞれが、多様性を求め、違った価値観を有する時代に、これで満足出来るわけはありません。 インターネットは、既に、良きにつけ悪しきにつけ情報の宝庫です。 高性能の「検索手段」も開発され、知りたい情報が即時に現われます。 筆者が医療関係の情報を探そうとした時、メンバー限定で殆ど開けない日本語のサイトとは違い、情報公開の進んでいる米国のサイトは実に内容豊富でした。

お天気や交通情報、ショッピングといったものだけではなく、筆者でも、季節のカレンダーや度量衡の換算など重宝しているサイトは少なくないし、もっと多くの人々に自由に使われるべきと考えます。 最新の映画でも、テープやディスクを介することなく、直接取り込んで、自由に楽しむことが出来るのです。 更には、積極的に他の人の意見を聞き、こちらの意見を披露したいのであれば、インターネット上には、これぞインターネットと呼べるような、それなりの場所があります。

そのような時代が目の前にあるのですから、やはり、一家のコミュニケーションの柱であるテレビをもっと「インタラクティブ」に活用することを考えるのは当然です。 それを、いかに早く普及出来るかは、ハードやソフトを提供する側が、筆者の個人的な希望を言えば、早く「ウィンドウズ」から脱却して、組み立て形の共通 OS を使い、使い易く安定したものを供給すること、に掛かっているのではないでしょうか !

【追記】 最新の報道によると、ようやく都心でもインターネットだけではなく、アンテナをおさらばして、全てのテレビ放送(地上波デジタル、BS、CS を含む)も光回線で各家庭に取り込むところが出てきたようです。 将来的に見ると、電話も光回線に繋がるでしょうから、動力線としての電線、通信線としての光回線の二つだけになるのは明白です。 無駄な資本投下を防ぐ上でも、勿論、使う側としても安定し多様性のある通信や情報の収集手段を確保する為にも、全体的な基本構想の下に、いち早く集約し再構築する時期に来ています。

【追記 A】 とうとう、インターネットのインタラクティブ性に恐れを抱き、忌み嫌う体制 - 為政者 - も出てきました。 自由と秩序(あるいは秩序の名を借りた圧迫)の葛藤の始まりです。


ネット機能付きテレビ、家電大手が再び挑戦

テレビ画面からネットに接続する東芝のインターネット
搭載型テレビ = 東京都港区の東芝本社で

インターネット機能がついた薄型テレビを電機各社が売り出している。 お茶の間で気軽にニュースやグルメなどの生活情報が得られると PR する。 もっとも、90 年代後半に登場したインターネットテレビはあっという間に姿を消した。 他社の「お手並み拝見」と様子見のメーカーもあり、どこまで普及するかは未知数だ。

東芝は 10 日、液晶テレビ 2 機種を発売した。 LAN 端子とインターネット閲覧ソフトを標準装備しており、通信回線に接続後、「一発ネット」と名付けたリモコンのボタンを押すと、即座にインターネットにつながる。 アドレスを入れる場合はリモコンの文字キーを使うが、画面を前後左右に動かして決定ボタンでたどっていくこともでき、「年配者らも気軽に使える」という。

先陣を切ったのは松下電器産業。 昨秋発売の薄型テレビにネット機能を搭載した。 「T ナビ」と称し、ネットに接続すると独自のサイトが現れ、映画や天気など 54 の情報サイトから簡単に選べる。 出前や郵便物の宅配時間指定なども可能だ。

インターネットテレビが登場したのは初めてではない。 96 年以降、シャープなどの大手が相次いで販売したが、売れずに撤退した。 当時は今のような常時接続の高速大容量(ブロードバンド)通信が一般化しておらず、ほしい情報にたどり着くまで時間も電話代もかかった。 テレビ自体の価格も高かった。 東芝と松下は「今は通信環境が変わった。 ニーズはある。」と力説。 価格も通常の薄型テレビと同水準だ。

それでも、「テレビにインターネットまではいらない」という消費者心理をどう乗り越えるか、課題は大きい。 松下は T ナビを「テレビでインターネット」と宣伝していない。 「携帯電話の i モードをインターネットだと意識して使っている人は少ない。 T ナビもサービスの一つとして自然に浸透させたい。」 東芝も「あくまでテレビは画質が大事。 ネット機能は付加価値として売り込む」という。

両社はパソコンメーカーでもあり、「テレビではちょっとネットを見たい時に。 込み入った仕事や検索はパソコンで。」と性格の違いも訴える。 薄型テレビで競合するソニーは一部機種にネット機能を付けるものの、「市場は大きくなるとみるが、状況を見ながら進める。」 日立も 7 機種に搭載するが、値段は約 4 万円高く、「消費者の反応を見て今後の展開を考える」としている。

- asahi.com 平成 16 年 3 月 21 日 -


光回線新築マンション続々 既存物件へも売り込み

「光ファイバー放送サービス」をあらかじめ備えた新築マンションが出始めた。 アンテナなしで、BS (放送衛星)や地上デジタル放送などが 1 本の光ファイバーを通して見られる。 放送事業者やマンション開発業者は、地上デジタル放送の開始で高品質・多チャンネル放送に対する需要がさらに高まるとみて、既存マンションへも売り込みを図る。

サービスは集合住宅向けで、CS (通信衛星)放送のスカイパーフェクト・コミュニケーションズの子会社が東京都内で 3 月から始めた。 BS、CS などの映像を同社の拠点で一括して受信したうえで、NTT の光回線を通して契約する各戸に送る。 IP (インターネット・プロトコル)を使った同様のサービスは他社も提供するが、映像信号の変換が必要ないことから、光の方が画質が劣化しないという。

新築マンションへの導入は、丸紅が 3 月末に建てた東京都中央区の 150 戸の物件が初めて。 サービスが 04 年度中に 23 区内を網羅するのに合わせ、エリア内の新築物件にはすべて導入する計画だ。 月額 1 万 8,000 円の回線料をマンション全体で共有することで、1 戸あたりを低料金に抑えられるとあり、新築物件の売り込み材料にする。 サービスは今後、大阪や名古屋など都市部を中心に拡大する予定で、他の開発業者も新規物件へ導入することを検討している。

周囲の建物が高層化してアンテナを立てても受信できないといった例もあり、既に建設された物件でも新たに導入する需要は大きいとみられる。 スカパーによると 23 区内では、新設、既存の物件合わせて約 100 棟が導入に前向きという。

- asahi.com 平成 16 年 4 月 7 日 -


政府のネット検閲、中東・アジアで浸透 米英の大学調査

18 日発表された調査で、中東やアジアなどの 41 カ国・地域のうち 25 に上る政府がインターネットを検閲、あるいは特定サイトへの接続を遮断している実態が明らかになった。 反政府活動取り締まりを目的にした「ネット検閲」は憶測されてきたが、広範な調査で確認されたのは初めて。 調査は、米ハーバードや英オックスフォードなど 4 大学の研究者が共同実施した。

ネット検閲の範囲や手法は各国で異なる。 イランや中国、サウジアラビアでは政治的、社会的サイトを広範に検閲、閉鎖するだけでなく、そうしたサイトへの接続を遮断。 韓国政府は北朝鮮関連サイトだけを取り締まっており、韓国内から日本で開設される北朝鮮サイトにも接続できないよう、遮断しているという。 (時事)

- asahi.com 平成 19 年 5 月 19 日 -


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