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金正恩氏がトランプ氏との再会談を申し入れた、と報道されています。 金正恩の狙い目は明確です。 「経済制裁緩和」の一言に尽きます。 後は、その条件闘争でしょう。



金正恩氏、トランプ氏との再会談を打診

【ワシントン = 永沢毅】 米ホワイトハウスは 10 日、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長がトランプ米大統領にあてた書簡で 2 回目の米朝首脳会談の開催を要請してきたことを明らかにした。 米側は開催に向けた調整に入ったとしており、年内にも開かれる可能性がある。 米朝首脳の再会談が実現すれば、6 月にシンガポールで開催されて以来。 サンダース大統領報道官が 10 日の記者会見で明らかにした。 ただ、米政府内には金委員長が非核化に本気で取り組むのか疑念も強く、開催に慎重論もある。

サンダース氏は会見で、金委員長の書簡について「トランプ氏との再会談を要望し、日程の調整を期待する内容だった」と説明。 「私たちは前向きだし、調整のプロセスに入っている」と語った。 書簡は「対話を継続し、朝鮮半島の非核化に引き続き取り組む意思を示している」と評価した。 金委員長からの書簡を巡っては、トランプ氏が 7 日に近く受領する見通しを明らかにしていた。

一方、6 月の首脳会談後に非核化の進展がみられないとの指摘には「(北朝鮮の)決定の大半は金委員長が握る。 その人物がカウンターパートである米大統領に会いたがっているのは、重要だと考える」と表明。 トップ外交で膠着状態にある非核化交渉の打開を探る立場をにじませた。 抑制的だった 9 日の平壌の軍事パレードに関しては「誠実さの表れだと考えている」と評価した。

これに関連し、ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)は 10 日の記者会見で、米朝首脳の再会談が年内にあり得るとの認識を表明。 同時に北朝鮮による非核化の具体的な取り組みを「私たちは待っている」と述べ、早期の行動を改めて促した。 同日の講演では「再会談の可能性はあるが、トランプ氏はドアを持って北朝鮮が通るのを待つようなことはしない」とも語った。

非核化を巡る米朝協議は停滞している。 ポンペオ国務長官は 8 月末に 4 回目の訪朝を調整していたが、トランプ氏の指示によって中止となった。 8 月下旬に届いた金委員長側近の金英哲(キム・ヨンチョル)党副委員長からの書簡が「極めて好戦的」だったためとされる。

- 日経新聞 2018 年 9 月 11 日 -


南北首脳会談にサムスントップなど韓国財閥トップが同行、訪朝団は 200 人規模

【ソウル = 桜井紀雄】 韓国大統領府は 16 日、北朝鮮・平壌で 18 - 20 日に開かれる文在寅(むん・じぇいん)大統領と金正恩(きむ・じょんうん)朝鮮労働党委員長の 3 回目の首脳会談に、サムスングループ経営トップの李在鎔(い・じぇよん)サムスン電子副会長ら韓国の財閥企業トップらが特別随行員として同行すると発表した。 訪朝団は 200 人を超える規模になる見通し。

文政権は、韓国を代表する企業トップらを訪朝団に加えることで、北朝鮮が求める経済協力に向けて前向きな姿勢をアピールする狙いがあるとみられる。 政府高官からなる公式随行員は 14 人で、特使として金正恩氏とも会談した大統領府の鄭義溶(ちょん・うぃよん)国家安保室長や徐薫(そ・ふん)国家情報院長らに加え、北朝鮮との軍事的緊張緩和措置が首脳会談の主要議題の一つとなる中、既に退任が決まっている宋永武(そん・よんむ)国防相も参加する。 康京和(かん・ぎょんふぁ)外相も韓国外相として初めて平壌を公式訪問する。

南北が推進で合意した鉄道連結や北朝鮮の山林育成事業を所管する国土交通相や山林庁長官も選ばれた。 大統領府からは経済補佐官も随行する予定だ。 各分野の代表からなる特別随行員は 52 人で、財界からはサムスン電子の李副会長のほか、SK グループ、LG グループのトップと現代自動車ナンバー 2 といった韓国 4 大企業グループの面々が名を連ねた。

政界からは与党「共に民主党」の李海●(= 王へんに賛の夫がそれぞれ先、り・へちゃん)代表のほか、親北系野党 2 党の代表も随行する。 南北でスポーツや文化交流を進めてきたこともあり、2 月の平昌五輪のアイスホッケー女子の南北合同チームで主将を務めた選手や歌手も加わる。 一方、首脳会談を準備するための先発隊約 90 人が 16 日、韓国から陸路で北朝鮮入りした。 警護や報道対応の担当者らで構成され、現地の点検や北朝鮮側との最終調整を行う。

- 産経新聞 2018 年 9 月 16 日 -

◇ ◇ ◇

正恩氏、胸を張ったが … 「半島を平和の地に」実現不透明

今年 3 回目となる南北首脳会談を行った韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は 19 日午前、「9 月平壌共同宣言合意書」に署名した。 「戦争前夜」とまでいわれた朝鮮半島を南北の連携で「核の脅威のない平和の基盤」に転換するとの内容だが、米朝間の信頼が失われている中、実現は不透明だ。

文氏と正恩氏が握った手を掲げて親密さをアピールした 4 月 27 日の首脳会談の特大写真が壁に掲げられた百花園迎賓館。 黒色の人民服姿で署名式にのぞんだ正恩氏は、その後の共同記者発表で「朝鮮半島を核兵器も核の脅威もない平和の地とするため、積極的に努力することを確約した」と述べて胸を張った。 立ち会った南北政府高官らから拍手が起きると、自らも拍手をしてみせた。

「南と北は初めて非核化の方策で合意した」、「金正恩氏の決断と実行に深い敬意を表する」。 その後に発言した文氏は、こう述べて正恩氏を称賛し、「朝鮮半島の全地域で戦争を引き起こすすべての脅威をなくすことで合意した」と誇った。 両氏は 19 日午前 10 時過ぎから前日に続いて首脳会談を行った。 会場は労働党庁舎から文氏が宿泊する百花園迎賓館に移り、正恩氏が文氏のもとを訪ねる形で行われた。 韓国大統領府によると前日はそれぞれ側近が同席したが、この日の会談は 2 人きりだったという。

ただ、実践措置として盛り込まれたのは、北朝鮮が解体措置をとったとする平安北道東倉里のミサイル・エンジン実験施設の「関係国の参加を交えた永久閉鎖。」 新たに打ち出した寧辺の核施設廃棄の「追加措置」は、米国が相応の措置を取ることを条件とした。 「米朝間の首脳会談が迅速に実現し、両国間がお互いに合意できる点をつくるべく、我々は努力を尽くすことを約束した。」 すべては文氏のこの最後の発言の成否にゆだねられた形だ。 (ソウル = 武田肇)

- 朝日新聞 2018 年 9 月 19 日 -


北朝鮮が南北対話の中止を示唆 … 窮地の韓国、金正恩氏が頼りなのに

聯合ニュースによれば、韓国青瓦台(大統領府)の金宜謙(キム・ウィギョム)報道官は 30 日、記者らの携帯電話にメッセージを送り、北朝鮮の金正恩党委員長のソウル訪問について次のように説明したという。

「いくつかのシナリオを準備している。」 「あらゆる可能性を考慮して話し合っており、決定したものはない。」

韓国では青瓦台が 12 月 13 - 14 日ごろに金正恩氏のソウル訪問を推進中とする報道が出ており、これに対応したコメントと見られる。 金正恩氏は、9 月に平壌で行われた南北首脳会談で、近いうちに韓国を訪問する意向を表明。 韓国政府は当初、年内の訪韓実現を目指していた。 しかし金宜謙報道官は 26 日の記者会見で、北朝鮮の金正恩党委員長の訪韓時期について、「さまざまな可能性をすべて踏まえて議論中」と述べ、今のところ見通しが立っていないことを示唆したばかりだ。

韓国政府はいったい、どういうつもりなのか。 そもそも 12 月中旬には、国連総会本会議で北朝鮮における人権侵害を非難し、状況改善を求める決議が採択される見込みだ。 韓国政府も、賛成する姿勢を示している。 恐怖政治で体制を維持している北朝鮮にとって、人権問題は非核化よりいっそう敏感な問題だ。 国連で非難決議が採択されたばかりのタイミングで、どうして金正恩氏のソウル訪問が実現できるのか。

現に朝鮮労働党機関紙の労働新聞は 29 日付の論評で、韓国を次のようにけん制した。 「同族を陥れる『決議案』のつくり上げに介入し、それが採択された後には『共に参加』だの、『歓迎』だのとして、反朝鮮『人権』騒動に加担した南朝鮮(韓国)当局の行為も看過できない。 米国と南朝鮮当局は、せっかくもたらされた朝米・北南関係改善の局面でむやみに軽挙妄動すれば、全てのものが水泡に帰すということを銘記し、分別のある行動を取る方がよかろう。」 人権攻勢に加わるのを止めなければ、南北対話の破たんもあり得ると示唆しているのだ。

こんな状況でなお、青瓦台が金正恩氏の訪韓に期待する背景には、9 週連続で文在寅政権の支持率が下落し、初めて 50 パーセントを割った危機的状況がある。 この窮地を、金正恩氏の力を借りた「お祭り騒ぎ」で乗り切ろうという魂胆ではないのか。 しかし仮にそれが可能であるとしても、韓国は北朝鮮に大きな「借り」をつくる。 そうなってしまっては、核問題でも人権問題でも、正当な主張が難しくなるというものだ。 (高英起)

- Daily NK 2018 年 11 月 30 日 -

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