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平成 14 年 8 月 7 日付「朝日新聞」に、珍しく北朝鮮の動きについて、まとまった記事が掲載されました。 「今、我々は北朝鮮に何が出来るのか?」と問われると、やはり、大半の日本人は「拉致問題」やら「不審船問題」が引っ掛かって素直には取り組めない、むしろ、未だ恐ろしい相手では何も出来ない、との認識から答えが返ってくるのが一般的ではないかと思います。 日本の瀋陽領事館の北朝鮮亡命者への対応については大騒ぎになりましたが、本当は、大半の日本人の、むしろ当たらず障らずの態度の反映ではないかとも考えてしまいます。

一時期、北朝鮮を脱出した方々の著書を読みあさったことがありますが、特に、若者二人によって書かれた本は、読み始めから最後まで涙が止まりませんでした。 とりわけ、一人の方は、戦後日本から北朝鮮に渡られたご家族のお子様です。 かような日本からの帰還者の大半が、同じ民族であるにもかかわらず最下層で悲惨な生活を強いられ、常に身への危険に晒されていたことを、この本で初めて知った次第です。

政治の動向に関係なく、多くの "NGO" によって世界各国からの人道的援助が続けられていることも知っていますが、やはり日本の場合、拉致された日本人を速やかに返して貰うだけでなく、いわゆる「在日」であった方々は、当時、個々の意思で北朝鮮に渡られたとは言え、戦前、国策によって朝鮮半島から日本へ移住されておられることを考えますと、未だ北朝鮮で苦汁の生活を強いられている方々、あるは心身的虐待で既に亡くなられている方々に対しても、日本には全く責任が無いとは言い切れません。

ともかくも、解らないことばかりのところでは無く、先ず、自由にコミュニケーションの取れる国になって欲しいと願うばかりです。



- 朝日新聞 8 月 7 日 -

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